
公益法人の会計・税務には、一般の事業会社にはない固有のルールがあります。
しかも、その多くは決算のときにまとめて対応できるものではなく、日々の記帳や事業を始める前の判定の段階で決まってしまいます。
ここでは代表的な6つの論点と、当法人の支援の範囲をご紹介します。
(1) 3区分の区分経理 ― 決算ではなく、記帳の入口で決まります
公益法人は、公益目的事業・収益事業等・法人会計の3つの区分に分けて経理することが求められます。
この区分は、決算のときに帳簿を振り分ければよいものではなく、日々の取引をどの区分に紐づけるか、共通する経費をどう按分するかという、帳簿の入口の設計で決まります。
設計が曖昧なまま1年を過ごすと、決算期に大きな作業と修正が発生します。
当法人は、勘定科目と帳簿の入口の設計から、月次巡回監査での区分の点検までを一貫して支援します。すでに運用中の法人については、現在の区分の妥当性の検証からご相談いただけます。
(2) 財務規律への対応 ― 決算作業ではなく、経営判断です
公益法人には、中期的収支均衡、公益充実資金、使途不特定財産といった財務規律が定められています。
これらへの対応は、単年度の収支を帳尻合わせすることではなく、剰余をどう解消するか、将来の事業や設備投資にどう資金を充てるかという、複数年度を見据えた資金の使い方の判断そのものです。
当法人は、規律の判定・計算の実務をお引き受けするとともに、その前提となる中期の収支計画づくりからご一緒します。
(3) 事業計画・収支予算 ― 予算を基礎とした運営が求められます
公益法人は、毎事業年度の開始前に事業計画書・収支予算書を作成し、備え置くことが求められます。
株式会社の予算が社内管理のための任意の道具であるのに対し、公益法人の予算は運営の基礎となる書類であり、期中の執行状況の把握が欠かせません。
当法人は、月次巡回監査の中で予算の執行状況を確認し、大きな乖離があれば早い段階でお伝えします。
(4) 行政庁への報告 ― 税務署とは別の提出・検査があります
公益法人は、税務署への申告とは別に、行政庁(内閣府または都道府県)への事業報告等の定期提出が毎年度必要です。
また、行政庁による立入検査が行われることがあります。日々の区分経理と決算が整っていれば、これらは特別な作業ではなく、月次からの積み上げで対応できます。
当法人は、定期提出書類の作成支援と、立入検査の際の事前準備・当日の対応を支援します。
(5) 公益法人特有の税務 ― 事前の判定が重要です
法人税は収益事業(34業種)に該当する事業だけが課税対象となり、該当性は事業の実態に即して判定します。
このほか、みなし寄附金、消費税における特定収入に係る仕入税額控除の調整、寄附者への税制優遇など、公益法人の税務には固有の論点が多くあります。
いずれも判定を誤ると、申告のやり直しや予期しない課税につながるため、取引や事業を始める前の判断が重要です。
当法人は、日々の取引や新しい事業の該当性判定を、事前のご相談からお受けしています。
(6) 会計基準の改正 ― 移行には計画的な準備が必要です
公益法人会計基準の改正により、計算書類の様式や開示すべき事項が変わります。
移行には、勘定科目の組替え、会計ソフトの設定変更、事務体制の準備が必要で、決算の直前に着手できる作業ではありません。
当法人は、期限から逆算した移行計画の立案から実務までを支援します。
対象となる公益社団法人・公益財団法人のほか、移行法人(公益目的支出計画を実行中の一般法人)のご相談にも対応します。
経過措置の期間内であれば選択できます。会計ソフトの対応状況や事務体制を踏まえて、移行時期をご提案します。
直ちに問題となるものではありません。解消の方法と時期を計画として整理し、説明できる形にします。
公益充実資金として積み立てる方法があります。目的と金額の設定が要件となりますので、事業計画とあわせて設計します。
現在の処理を確認し、区分の考え方と按分基準を整理するところから始めます。
収益事業に該当するかどうかを、事業の実態に即して判定します。事前にご相談いただくのが確実です。
現在の事業内容と機関設計から、認定基準への適合状況を確認します。
| また、法人ごとの会計基準や管理目的に合わせた、適切なシステム利用には、公益法人会計に精通した専門家による支援が不可欠です。 特に公益法人の会計は、各種通知等により留意すべき事項が数多くあります。 当法人は、会計の専門家として巡回監査を通じて適正な会計処理をご支援します。 |